ドイツで職探しをする際、IndeedやGlassdoorなど大手の求人ポータルを使用するものの、中々書類選考が通りにくかったり、面接で全く興味を示されなかったりという経験があるかもしれません。
いくつか理由が考えられますが、原因の一つに「自身の職歴と希望する仕事内容の乖離」が挙げられます。例えば、職歴がないのにいきなりマネージャーを志望したり、職歴3年未満なのに管理職を希望したり、という場合はミスマッチによって中々内定を得ることが難しいと言えるでしょう。
今回の記事では、自分のキャリアのステップに応じたドイツの就職プラットフォーム探しについて紹介をおこないます。
インターン系・新卒向けの求人
ドイツではインターンは大学生だけの特権ではありません。職歴の無い方、新しい仕事にチャレンジしたいけど自信の無い方、などがインターン(有給)を活用して職歴を身に着けることが多々あります。
フルタイムや職歴の要されるジュニア・マネージャー職の希望が中々通りにくいような場合、こうしたインターンや新卒向けのプラットフォームからスタートしてみても良いかも知れません。
インターン求人を探す目的に特化したウェブサイトです。特に、学生や新卒などがターゲットとなっており、給与水準は低いものの、正社員の書類選考を通過しづらいような悩みを持った求職者が実績を身に着けるのに適した就職ポータルサイトです。
(2)Absolventa
名前の通り学生向けの就職ポータルサイトで、学生バイト、トレイニー、インターンシップなど求職中の学生の身の丈にあった求人情報を多数そろえています。また、学生目線での「面接とは何か」「給与とは何か」といったコンテンツも充実しています。
スタートアップや中小企業の求人
ドイツ人の人気就職先ランキングを覗くと、大手自動車メーカーや金融、コンサルなどが目立ちます。こうした企業にはキャリアや給与、研修の点でアドバンテージがありますが、就職難易度が高く、規則が厳格で、自己裁量も限られているなど、人によっては社風があわないといったケースもあります。
そうした中、若い組織でスピード感の早いスタートアップ企業や、自己裁量の大きい中小企業への就職へとかじ取りをおこなう若者も増えています。そうした「大手ではない」企業を専門にしたプラットフォームには以下のようなものが挙げられます。
(1)yourfirm
ドイツの中小企業に絞った就職プラットフォームです大手就職ポータルサイトと比較すると出回っている求人の数自体は少ないものの、ヘッドハンターなどの広告を含まない、直接の企業案件を扱っていることから求人の質は高いと定評があります。
スタートアップと、学生や新卒、特に若い求人を結び付けるプラットフォームです。雇用形態としては正社員としてだけではなく、フリーランサーやアルバイト、果ては共同経営者のようなポジションも募集するという面白い形態のサイトです。
スタートアップ企業の中でも、更にベルリンという地域に絞った限定的なプラットフォームです。企業数は大手には見劣りするものの、スタートアップとして魅力的な企業の求人が揃っており、職歴の無い求職者でもインターンなどのポジションが応募できます。
IT系の求人
ドイツにおいてもIT系の職種は人気を博しており、特に5年以上の職歴を持つインフラエンジニア、ソフトウェアエンジニアなどは引く手あまたです。当然、GlassdoorやXingのような大手プラットフォームでもIT系の求人を探すことはできますが、特殊なプログラミング言語や知見を活かしたいような方へは以下の求人媒体がおススメです。
居住地域に応じてIT系の案件を多く紹介しているプラットフォームで、リモートでの求人が多いのが特徴です。
(2)IT-Jobs.de
特徴的なレイアウトの就職ポータルで、大手案件は少ないもののプログラミングスキルを活かせる中小企業などの求人が揃っています。
日本人が経歴を活かせる求人
ドイツの就職市場において、ニッチな求人案件に関しては就職プラットフォームではなくヘッドハンターや人材紹介会社が用いられる傾向があります(特殊な業界、管理職、等)。日本人や日本語を活かせる求人に関しても同様で、特に日本人が職歴を活かしやすい求人案件は公開されていることは少なく、以下のような人材紹介会社を通じて応募することが通例です。
ドイツで25年営業を続けている、大手在独日系の人材紹介会社です。就職プラットフォームに出回りにくい求人情報やネットワークを持っているほか、面接時のアドバイスなどにも対応してくれるので新卒人材から高技能人材まで幅広い層に良い評判を持ちます。
イギリス、ロンドンを拠点に35年営業を続けている人材紹介会社です。イギリスだけでなく、ドイツの案件も多く抱えており、国境を越えた人材紹介活動がおこなえる有名エージェントの一つです。