なぜドイツの外資系でビジネスデベロップメントの職種が多いのか?

外資系の応募職種の中で見かけることの多いビジネスデベロップメント。裁量決定が多く給料も高いことで有名ですが、なぜ外資や国際的な仕事で応募されることが多いのでしょうか?詳しい職種内容やドイツでビジネスデベロップメントとして働く際の給与水準などを紹介していきます。

ビジネスデベロップメントってどんな仕事?

数ある文系職種の中でも特に給与水準が高く、例えばドイツにおけるビジネスデベロップメント職の平均給与は62.100EUR (約1000万円)、新卒でも52.000EUR (約830万円)と、ドイツの平均的な給与水準を上回る職種として知られています。

仕事内容としては新しい事業を立ち上げたり、M&Aした会社を大きくしたり、あるいは海外市場を開拓したりと、個人の売上というより事業そのものを大きくする、経営者的な目線での仕事が求められることとなります。

主な業務内容:

  • 市場分析: (新規)市場における競合他社の動向、顧客ニーズ、業界トレンドを分析
  • ターゲットの特定: 新規顧客やパートナー企業を分析し、接触する
  • 新規営業: 潜在顧客やパートナーとの関係を構築し、場合によってはゼロから営業をおこなう
  • 契約の交渉: 契約書の作成、折衝
  • マーケティングとの連携: マーケティングチームと連携し、プロモーション活動やキャンペーンを計画・実行

ビジネスデベロップメント職の場合、多くは新しい市場の開拓となるので、まずは情報収集からおこない、ネットワークの構築、財・サービスの販売、利益化、マーケティング、のすべてを担うこととなり、広範な知識量が求められます。

特に「新しい市場の開拓」が仕事になる以上、海外市場のビジネスデベロップメントを示すことが少なくありません。

ビジネスデベロップメント職に求められる応募要件は?

1プレイヤーとしてではなく、場合によっては部下や企業パートナーと連携し事業全体を成功に導く管理職ポジションであるため、業界における実績や知識が重要視されます。

新しい市場や製品において売上を伸ばすことが目的とされますが、その商品の仕入れや開発、認証の取得などもビジネスデベロップメント職の業務内容に数えられていることが多く、高度なバランス感覚が求められる職種と言えるでしょう。

以下に、例としてドイツの食品メーカーのビジネスデベロップメント職の応募要件を記載します:

学歴:

食品科学、栄養学、経営学、マーケティング、国際ビジネスなどの関連分野での学士号または修士号。

業務経験:

食品業界でのビジネスデベロップメント、営業、マーケティング、または関連分野での3年以上の実務経験。

言語スキル:

ドイツ語(ビジネスレベル)および英語(流暢)でのコミュニケーション能力。その他の言語(例:フランス語、イタリア語)があれば尚可。

食品業界の知識:

食品業界のトレンド、規制、消費者の嗜好に関する深い理解。

対人スキル:

顧客、サプライヤー、パートナーとの関係を構築するための優れた対人スキル。

このように、知識や語学力などのハードスキルは勿論、コミュニケーションやチームワーク、対人スキルなどのソフトスキルも重要視され、物事を俯瞰的に捉えられる視座が必要となります。

ビジネスデベロップメント職で学べるもの

上記のように、ゼロから関係構築、販売、マーケティング、調達、KPIの管理など深く経営に携わる業務のため、将来的に起業や独立を目指す層にとって重要な経験となります。

起業などを目指さなかったとしても、商品の流れが全体的に理解ポジションであるため、マーケティングや商品開発、経営企画などのキャリアに活かすことができます。

最も、売上や収益性など数字が求められやすいポジションでもあり、結果を残せなかった場合すぐに切られることもあるので注意が必要です。

どうやったら外資系でビジネスデベロップメントとして働けるか?

意思決定の裁量も大きく給与水準が高いことから人気の高いビジネスデベロップメント、語学力を活かしてBD職に就くには以下の二つの方法が挙げられます。

1)外資の日本開拓

ドイツやフランス、アメリカなどに本社を持つ企業の日本市場開拓のビジネスデベロップメントをおこなう需要は存在します。ヨーロッパや北米の製品、サービスを日本で流行らせるための認証、市場調査から顧客獲得までおこない、最終的に現地法人(日)立ち上げまでサポートするやり方は典型的なグローバル・ビジネスデベロップメントの仕事でしょう。

こうした外資の日本市場開拓の職種につくには、日本の特定の業種での実績と知識、そしてバイヤー、セラー、マーケターを日本で束ねられるようなネットワークが必要になってきます。

2)日系企業の海外現地法人

もう一つ、海外のビジネスデベロップメントとしての需要が高いのが「日系企業の海外現地法人の現地採用」です。特に日系企業進出数の多い北米やドイツ、イギリスなどでは現地の購買力を求めて現地法人を設立し、全く異なる文化で自社の製品やサービスを販売する試みをおこないます。

こうした職種に就く場合、現地のバイヤーや認証機関と折衝をおこなえる高い英語力とコミュニケーション能力が必要となります。一方で、換えの利かない専門性の高い仕事のため、給与水準も比較的高い傾向にあります。

例えば、ドイツにおける市場開拓やビジネスデベロップメント系の職種では人材紹介会社のCareer Managementなどが有名です。




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