日本へ短期間入国する外国籍の人や、海外在住の日本人には馴染みあるジャパンレールパス 。 紆余曲折あり、現在*は2027年まで在外邦人のみなさまも購入可能と期限付き延長となりました。日本国内での引き換え期間は2028年3月30日です。2025年現在の時点で有効な「JRパス購入条件の満たし方」を調べました。(情報は2025年現在の情報)
実はその歴史はとても古く、1981年から販売されている訪日旅行者向けの特別企画乗車券がおおもとになります。
以降、大きな動きがあったのは、2016年。改悪とも言われる日本人の利用禁止が発表されました。
多くの反対意見から2017年にもう一度「海外在住の日本人でも条件を満たせば購入・利用可能」と変更され、使用可能期間が少しずつ期限付きで延びて現在は2025年まで2027年*までと発表されました。 *情報は2025年現在
また2023年10月からは価格の改定が行われましたが、まだまだお得なジャパンレールパス。 また、あらたに在留証明が無いと一時帰国時の免税も受けられなくなってしまったので、遠出+大きなお買物の予定があれば一度検討してみるのも良いかもしれません。
ただしジャパンレールパス の購入方法・使用条件は、きちんと知っておかないと、せっかく購入したのに使えない・・・!となってしまうこともあります。以下にお得情報をまとめました。
在外公館が発行する在留届写しとパスポート、氏名、生年月日が、旅券に記載されたものと同じであればOKです。 奇しくもJRパスの引換証を購入する日に9年と364日目・・・だった場合は一応余裕を持って2日ほどずらして購入に臨みましょう。
| 書類名 | 在留届の写し |
| 費用 | 無料 |
| 発行までの日数 | 申請翌日から開館日5日間*(申請時にかならず確認を) |
| 入手までの手順 | →領事館に行って申請(郵送、メールなど不可)(パスポートを持って行くこと) →発行されたら申請した本人が取りに行く |
1のパターンと同じく、在留届写しをもらって引換証の購入可能です。 ただし、管轄地域が違っていて前に住んでいた場所での滞在が認められない(証明できない)場合もあるようなので、引越しが多い場合は在留届の写しで証明できない可能性もあるようです(管轄の各領事館や大使館にご確認ください)
この場合は、在留証明書が必要になります。 まずお住いの地域のKreisverwaltungsreferat(KVR)などに行き、Meldebescheinigung を取得します。 そして、それを持った上で在外公館に出向いて在留証明を発行してもらいます。 手数料はそれぞれの場所で必要になりますが、ミュンヘンの場合KVRは5EUR、在外公館での在留証明書は9EUR必要でした(2022年現在)
| 書類名 | 在留証明書 |
| 費用 | 8 EUR(2025年)領事館での証明 |
| 発行までの日数 | 申請から数日(申請時にかならず確認を) |
| 入手までの手順 | →在住地のStandesamt(市役所)やKVRなどでMeldebestätigung / Meldebescheinigungなど (居住証明書)を発行してもらう →領事館に行って申請(郵送、メールなど不可)(パスポートを持って行くこと) →発行されたら申請した本人が取りに行く |
この場合も在留証明書が必要ですが、まず在住地域の市役所に行き必ず「これまでに引越した住所全部を記入してください!」とお願いして Erweiterte Meldebescheinigungを発行してもらいます。 そしてそれを持って在外公館に・・・後は3と同じ手順となります。 この場合引越た住所が多いと記入するのも一苦労です・・・。
| 書類名 | 在留証明書 |
| 費用 | 8 EUR(2025年) |
| 発行までの日数 | 申請から数日(申請時にかならず確認を) |
| 入手までの手順 | →在住地のStandesamt(市役所)やKVRなどでErweiterte Meldebescheinigung(居住証明書・それまでの引越し歴が全て書かれている)を発行してもらう →領事館に行って申請(郵送、メールなど不可)(パスポートを持って行くこと) →発行されたら申請した本人が取りに行く(パスポートを持って行くこと) |
在留期間が10年に満たない小児(12歳未満)のの場合は、在外公館が交付する「在留届の写し」(お子様本人用)※1 に加えて、在留期間が連続して10年以上である人と同居していることが確認でき(同居人の在留届の写も必要)、さらにその人物と一緒にジャパンレールパスを利用する場合に限り、利用可能となります。
つまり・・・10年以上ドイツに在留している親御さんと一緒ならOK。 しかし在留届の写しは一人1枚必要なので3人家族(全員日本人10年以上滞在)で旅行なら(在留証明か)在留届写しがそれぞれに1枚ずつ、合計3枚必要になります。
※1 (交付日が引換証を購入する日か ら6ヶ月以内であること
※2 (地域によっては手続き方法や所要日数・費用が変わる可能性もあるので、事前に必ずご自分で確認を!
日本に着いてからは、どこの国からでも同じなので、リンク先の詳細にてご確認ください → JAPAN RAIL PASS の購入から利用まで

https://www.photo-ac.com/main/detail/1658603
日系からドイツ系まで色々販売所があるようですが、オンラインでの購入も可能。
日本人の購入の場合は
利用予定の3ヶ月前後から書類集めを行うと安心です。
| Japan Experience GmbH | Berlin | Wallstraße 9-13, 10179 Berlin | 月〜金 10:00 – 18:00 |
| H.I.S. Germany | Frankfurt | Wallstraße 3, 60594 Frankfurt am Main | 火〜土 11:00~19:00 |
| Berlin | Leibnizstrasse 59, 10629 Berlin | 火〜土 11:00~19:00 | |
| München | 購入も受け取りも不可 | ||
| JTB | Frankfurt | Hanauer Landstraße 291B, 60314 Frankfurt am Main | |
| 阪急トラベルインターナショナル | München | Maximilianstraße 29 80539 München | 開店時間 – |

https://www.photo-ac.com/main/detail/179761
JRパスというと、 東海道・山陽・九州新幹線の「のぞみ」号・「みずほ」号が利用できない* ことは有名ですが、案外そのほかのメリット・デメリットは知られていない気がします。
私は数年前まで、寝台特急サンライズ出雲・瀬戸号のノビノビ座席が使えることを知りませんでした。 年末年始は予約がいっぱいでなかなか座席確保は難しいようですが、この寝台特急、ものすごーく便利です。(関西圏の方で東京にちょっと用があるけど、時間がない方など)
| ◎ 乗れる ◎ | × 乗れない・利用できない × |
| (利用できないものも一部ありですが) ほぼ全てのJR線・特急列車、急行列車、快速列車、普通列車及びBRT |
東海道・山陽・九州新幹線「のぞみ号」「みずほ」* *追加チケット購入で乗車可能に2023年〜 |
| 東京モノレール | |
| 寝台特急サンライズ出雲 普通車指定席(ノビノビ座席) =他の席は要追加料金 |
|
| 寝台特急サンライズ瀬戸 普通車指定席(ノビノビ座席) =他の席は要追加料金 |
|
| 大体のJRバス会社の各ローカル線 一部路線は除く |
JRバスの高速バス路線区間 |
| JR西日本宮島フェリー〔宮島-宮島口〕 | ※JR九州高速船の博多-釜山(韓国)ジェットフォイル |
| ただし 〇〇に限る 条件付き 乗れる 詳細はこちらのリンクから | |
|---|---|
| ※青い森鉄道〔青森-八戸間〕 普通・快速列車を利用し、特定地域の通過、特定の駅での下車のみ |
|
| ※IRいしかわ鉄道〔金沢-津幡間〕 普通・特急列車を利用し、特定地域の通過、特定の駅での下車のみ |
|
| ※あいの風とやま鉄道〔富山-高岡間〕 普通列車を利用し、特定地域の通過、特定の駅での下車のみ |
|
| 一部私鉄が乗り入れている区間の電車 別途利用各区間分の運賃・料金が必要 |
|
| 東北新幹線・北海道新幹線および北陸新幹線のグランクラス グランクラス利用料金が必要(一等グリーン車用でも) |
|
*「引換券を引き換えてからしか、座席の予約ができない」ので、混雑期に一時帰国、旅行を予定している方はご注意を。
*近年年末年始などの乗車率の高い期間は、東海道・山陽新幹線「のぞみ」は全席指定席で運行になります。JRパスでも追加費用を払えばのぞみも乗車できるようになりますが、追加購入前には注意が必要です。
※東京~博多間を運転する、全ての「のぞみ」号が対象です。
※上記期間中も、「のぞみ」号以外の列車(「ひかり」「こだま」「みずほ」「さくら」)には、通常通り、自由席を設定します。引用元:https://recommend.jr-central.co.jp/nozomi/
上手に使えば、日本滞在時の費用をかなり大きく抑えることができるJRパス。 もし利用できる立場で、旅行の予定もあるのであれば、一度使ってみてはいかがでしょうか?
これまで全然知らなかった人もきっといるはず(いないかな?)Japan Rail パスにはいろんな種類があります。 エリアパス、フェリーパスなど諸々合わせると、その数なんと50種類〜(2023年現在)!
これらのJRパスは代理店のオンラインショップでも購入可能です*: 色々なJRパスが販売されています
例えば、全旅行日程が7日間の場合:チケットの料金は予告なく為替レート次第で変更されます。
| 料金とチケットの種類 | 全旅行日程は7日間の場合: サンプル旅行例 |
| 298€ 通常のJRパス (2等席7日間) |
日本ほぼ全土をフラフラ7日間 |
| 46EUR 北陸アーチパス (4日間) |
東京着 → 北陸の温泉巡って3日間→4日目に東京に戻る |
行き先が決まっていれば、通常のJRパスよりもお得に使える特定地域や箇所限定のJRパスの方がオススメな場合もあります。日本人も使える同様の種類のパスも日本で販売している場合もあるので、家族で一緒に旅行が可能に。
行き先はなんとなく決めたい人や、 東京から西に北に一気に飛んで楽しむ(関空から一気に東方面に飛んで楽しむ)ならやっぱり通常のJRパス。 行き先が先に決まっていて、周辺地域をじっくり満喫したいなら、各地方や一部地域にこだわったJRパスがオススメです。 ちなみにJRパスは12歳以上は大人料金、6歳〜11歳は子供料金という設定になります。
注意:全ての価格は2025年10月初め現在 リンク先では予告なく変更されることもあるのでご注意ください。

https://www.photo-ac.com/main/detail/1827775
ま、さ、か〜 と思うでしょうが、意外にも旅慣れた外国人ほど落ちてしまいそうな落とし穴があります。
JRパスの引き換えには 「「短期滞在」のスタンプ/シール」 が必要です。 しかし早くゲートを出られるから、いつも慣れているから、と「自動化ゲート」を利用してしまうと「「短期滞在」のスタンプ/シール」がパスポートに貼られず、日本に到着してもJRパスに引換えることが出来なくなります。
※自動化ゲートを使用する際は、パスポートにスタンプ/シールが押されませんので、有人の自動化ゲートをご利用いただくか係員にお申し出のうえ、スタンプ/シールを受けてください。 引用元:Japan Rail Passとは?
係員に申し出てスタンプ/シールを貰うために係員を探して、スタンプ/シールを貰う時間と、有人ゲートどっちが早いか・・・使ったことがないので不明ですが(係員がいつもいてスタンプ/シールを持ち歩いてくれているなら自動化ゲートですね) 外国籍の人でも小さな落とし穴のあるJRパスですが、それでもやっぱりお得なJRほぼ乗り放題チケットは魅力的です。
注意: ただし、例え外国籍でも、学生ビザ、興行ビザ、 ワーキングホリデービザ、そして軍務関係者のビザなどはJRパスは使えません。これも微妙にうっかりしてしまいそうな落とし穴かもしれません。