やっと春らしい気候になってきたドイツ。急に暑い日があったかと思うと、また肌寒い日が続いたりして、落ち着かない4月の天気ですね。
日本でも「三寒四温」、「暑さ寒さも彼岸まで」などといいますが、ドイツにも同じような言葉があります。語呂がいいものが多いので、ぜひ口にして、その響きの楽しさを味わってくださいね。これでドイツ語上達まちがいなし!
4月をテーマにした農民のルール
4月をテーマにした農民のルールを以下にご紹介します。
April, April, der macht was er will.
カタカナ発音:アプリル、アプリル、デア・マハト・ヴァス・エア・ヴィル
直訳:「4月は、(天候が)望んでいることをする」
説明: 意訳に近くなるかもしれませんが、4月はやりたい放題。 これは多分、すべての農民のルールの中でも、最もよく知られているものでしょう。 4月の変わりやすい気まぐれな天気を実によく説明しています。
例えば、ドイツの4月には、気温が夏のような20度に上がった後、数日後にはまた冬に戻ったような氷のように冷たい風が吹いたり、雪が降ることさえあります。
「4月」を意味する「アプリル」と、「望んでいることをする」という意味の「ヴィル」で韻を踏みつつ、うまく表した言い伝えですね。
Aprilwetter und Kartenglück wechseln jeden Augenblick.
カタカナ発音:アプリルヴェッター・ウント・カルテングリュック・ヴェクセルン・イェーデン・アウゲンブリック
直訳:「4月の天気とカードゲームの運は刻々と変わる。」
説明:このルールは典型的な4月の天気を説明しています。
寒い北部の気流では、日当たりの良い部分と激しい雨が交互に発生します。 日当たりの良い時間帯には、すでに暖かい4月の太陽が特に心地よく感じられます。
この言い伝えでは、「カードゲームの運」である「カルテングリュック」と、「刻々」の「アウゲンブリック」で、lと ckの子音で、語呂よくまとめていますね。
Regen auf Walpurgisnacht hat stets ein gutes Jahr gebracht.
カタカナ発音:レーゲン・アウフ・ヴァルプルギスナハト・ハット・シュテッツ・アイン・グーテス・ヤー・ゲブラハト
直訳:「ヴァルプルギスの夜の雨は、常に良い年をもたらす。」
説明:4月30日から5月1日にかけての夜は、一般的にヴァルプルギスの夜と呼ばれています。
ヴァルプルギスの夜の伝統は、魔女とドルイド僧が5月1日の夜にハルツ山地で踊り、春の到来を妨げるいたずらをした、という伝説に基づくものです。
今日でも、ハルツ山地で最大の山であるブロッケン山の周りに、魔女が踊るための大きな焚き木が用意されます。ヴァルプルギスの夜の名前は、5月1日に聖人として祀られた聖ヴァルブルガ(Walburga)にちなんで名づけられました。
しかし、その夜に起こる出来事は聖人の内容とは無関係です。ウァルブルガはドイツで宣教師として働く、タウバービショフスハイム修道院の修道女でした。彼女は761年に、フランコニアのハイデンハイムにあるベネディクト会修道院で修道院長になったそうです。