だんだんと春の日差しに満ちてくる今日この頃。嬉しい気持ちとはウラハラに、気温の寒暖差などで、自律神経が乱れ、いわゆる春バテの状態になる人もいるのでは? そんなときに元気をくれるのが栄養価の高いスーパーフード。低カロリーの品が多く、健康志向の人だけでなく、ダイエット中の人にも支持を集めています。ここでは、本誌で紹介しきれなかった品々をずらりとラインナップしました。自分の体調や食生活と照らし合わせて、取り入れやすいものをぜひ試してみて!
そもそもスーパーフードって?
1980年頃、アメリカやカナダで、食事療法を研究する医師や専門家が、有効成分を極めて多く含む食品を「スーパーフード」と呼ぶようになったのが、そもそものはじまり。
2000年代に関連書籍が次々に発行されたり、ハリウッドセレブたちがいち早く取り入れたりしたことで、一躍ブームに火がつきました。
スーパーフードは、はっきりとした定義はなく、一般的な食品に比べてとくに栄養価が高いもの、栄養バランスに優れているもの、ある特定の有効成分の含有量が突出して高いものを指しています。
例えば、ビタミン、ミネラル、クロロフィル、抗酸化物質などといった必要栄養素や健康成分を多く含んでいることが大前提。
これまでスーパーフードといえば、南米、インド、アフリカなどから空輸されるものがほとんどでしたが、昨今では、地元の食材が脚光を浴びるように。野菜でいえば、ケールやローテベーテだったり、今回本誌で紹介しているグリューネ・ゾーセといった料理でもスーパーフードを堪能することができます。
ザワークラウト(Sauerkraut)
ドイツの伝統的なスーパーフードといわれるのが、ソーセージや肉料理の良き相棒、ザワークラウト。
発酵したキャベツにはカリウムやカルシウム、マグネシウムなどがたっぷり含まれ、胃や腸内環境を整え、免疫力も格段にアップしてくれます。加熱せず生で食べるのがポイント。
残ったザワークラウトをちょっとアレンジ! Rezept
ザワークラウトのポテトサラダ 2人分 | ||
じゃがいも | 2個 | |
ニンジン | 1/4本 | |
ゆで卵 | 1個 | |
ツナ | 1缶 | |
ザワークラウト | 80g | |
★マヨネーズ | 大さじ2 | |
★粒マスタード | 大さじ1 | |
★オリーブオイル | 小さじ2 | |
塩、コショウ | 適量 | |
パセリ | 適量 |
<作り方>
- じゃがいもの皮をむき、一口大に切り、ニンジンは5mm厚さのいちょう切りにする。電子レンジで約4分加熱して火を通す。
- やわらかくなった1とゆで卵を一緒にフォークで粗くつぶし、ザワークラウト、ツナ、★を入れ、ざっくり混ぜ合わせ味をなじませる。
- 味見をして、塩、こしょうで味を整えたら、パセリを添える。
ゴールデンクロレラ(Golden Chlorella)
★無味、無色なので、スムージーやミューズリーのほか、好きな料理に振りかけても。
微細藻類であるクロレラから作られたプロテインパウダーは、大豆に代わる植物由来タンパク質。成分の63%がタンパク質で、ミネラルやビタミン8種、アミノ酸18種なども豊富に含み、まさにオールラウンダー!
ルピナス豆(Lupinenbohnen)
★サラダやスープに入れたり、挽いてスプレッドやヨーグルト、小麦粉にすることもできます。
植物性タンパク質と食物繊維の優れた供給源となるマメ科植物。その中でもルピナス豆は、とくに消化がよく、血圧を下げたり、腸内の善玉菌の働きを促す効果が。皮ごと食べれば栄養価がアップ。
ヘンプシード(Hanfsamen)
★ドレッシングやソース、ヨーグルト、ミューズリーに混ぜたり、ご飯にふりかけて。
世界中で古くから雑穀類として消費されている麻の種子。タンパク質や必須アミノ酸に加え、必須脂肪酸であるオメガ6とオメガ3が最高バランスで含まれているのがポイント! 健康と美容を保つ効果が。
タヒニ(Tahini)
★ごまだれなどのソース、炒め物、和えもの、クッキーにしてもおいしい!
フムスの主原料で、ごまをすり潰したもの。多価不飽和脂肪酸などが豊富に含まれており、抗炎症作用や心臓を保護する効果が期待できるほか、免疫力をあげる多彩なミネラル、肌の健康にいいビタミン類なども含有。
モリンガ(Moringa)
★抹茶のような味なので、お茶としてはもちろん、マフィンにも。
90種もの栄養素を含む、奇跡の木と呼ばれるワサビノキ科の植物。必須アミノ酸を全9種、ビタミン、ミネラル、ギャバなど栄養たっぷりで、病気の予防だけでなくデトックスやアンチエイジングなど多様な効果が期待できます。
パンの実(Breadfruit)
★焼いたり、蒸したりするほか、フライドポテトにしてもグッド。粉末にすれば、グルテンフリーな粉として小麦粉代わりに。
クワ科パンノキ属の植物、パンノキの果実がブレッドフルーツ。タンパク質や炭水化物、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを含有。焼くとパンのような香りが楽しめます。
カボチャの種(Kürbiskerne)
★ミューズリーやヨーグルト、スープに。オリーブオイルで炒めて塩を振ればお酒のお供に。
前立腺がん予防や低血圧の改善、利尿作用に良いとされ、ドイツで広く食されています。ホルモンバランスを整える植物ステロール、ダイエットや美肌効果を期待できる複数の脂肪酸など多彩な栄養素が。
いかがでした、栄養たっぷりのスーパーフードの数々! アサイーやキヌアといった根強く人気のものもあれば、今回紹介したような新しい顔ぶれも次々と登場し、選べる楽しみも増えましたね。
ただ、栄養素には一日に摂取すべき量があるので、とりすぎにはご注意を。普段の食事にうまく取り入れて、ヘルシーライフを送りましょう。