ミュンヘン最大の舞踏会・ミュージカル劇場 | ドイツ劇場 【ミュンヘン】

ミュンヘン中央駅からもほど近いドイツ劇場は、『キャッツ』『エリザベート』『ウエストサイドストーリー』など、数多くの世界的にも著名なミュージカルを上演する劇場です。 歴史あり、ドラマありのミュンヘンのドイツ劇場を訪れてみませんか?
Featured Image:Das Deutsche Theater München an der Schwanthalerstraße (c) Robert Goetzfried

ドイツ劇場の歴史

Theatersaal (c) Deutsches Theater

ドイツ劇場がオープンしたのは、1896年9月26日。もともとは、Varieté(ヴァリエテ)と呼ばれるバラエティショーを上演する、ネオバロック式の劇場として建てられました。

ヴァリエテとは、19世紀にフランスを中心に発生したエンターテイメント形式のひとつで、音楽パフォーマンス、ダンス、スケッチコメディ、マジック、アクロバット、ジャグリング、腹話術などのさまざまなショーから構成されています。

これらの演目の中でも、フレンチ・カンカンなどは有名で、皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ドイツでも19世紀の終わりにヴァリエテが人気となり、大都市には数多くのステージがあり、1930年頃まで大人気を博したそうです。

Silbersaal (c) Marcus Schlaf

ドイツ劇場が1896年に建築された当初は、「Feenpalast(妖精の宮殿)」と呼ばれており、1679席を擁する劇場大ホールのほかに、敷地内の建物の複合施設には小さなイベントホール「Silbersaalシルバーザール(銀のホール)」、レストラン、カフェ、数軒のショップ、30軒のアパートメント住宅が含まれていました。

もともと主にバラエティーショーが上演されていましたが、民族コメディ、民俗演劇、スポーツイベント、そしてカーニバルの時期には舞踏会会場としても使用されていました。

そんなドイツ劇場も、1943年3月9日、第二次大戦時に、爆撃により破壊されたことがあります。その時は、 ネオバロック様式の銀のホールのみが災いを免れたそうですが、その後1951年に部分的にのみ再建され、ドイツ劇場は営業を再開しました。

そして 1960年代以来は、上演プログラムもバリエテから、古典的なドラマ、バレエ、オペレッタ、ミュージカルを含むようになり、幅が広がりました。

1960年代以降、ドイツでもミュージカルが盛んに

Innenhof (c) Deutsches Theater

特に、現在ではドイツ劇場の演目の目玉ともなっているミュージカルですが、1961年の『ウエストサイドストーリー』で、一世を風靡しました。

それまでミュージカルというジャンルは、ドイツの一般観客にはあまり知られていませんでした。というのも、ドイツは第二次大戦後、エンターテインメントの分野における世界の発展からは、ちょっと取り残された感があったからだそうです。

そんな中でミュンヘンのドイツ劇場は、ニューヨークのブロードウエイに吹く風をドイツにもたらしたパイオニア、という功績があるのですね。

現在では 国際的なアーティストによるミュージカル、ダンス、ショー、オペレッタ、コンサートなど、年間300を超えるそのプログラムは、エンターテインメントの幅広い分野を網羅しています。

特に、1月から「Aschermittwoch アッシャーミットボッホ = 灰の水曜日」と呼ばれる、謝肉祭(カーニバル)の後の水曜日(移動祝祭日で、毎年日付が変わります)までの期間は、ドイツ劇場は毎年ミュンヘン最大のボールハウス(舞踏会の館)に変身し、数多くの社交ボールやコスチュームボールの会場となります。

テーマに沿った仮装をして、夜更けまでダンスを踊る・・・そんな華やかな雰囲気を体験してみたい方は、いくつかある舞踏会のひとつを一度訪れてみるのもいいのではないでしょうか?

ドイツ劇場の今後の催しもの

Nebenraum (c) Deutsches Theater

詳しいプログラムについては、以下のドイツ劇場のウエブサイトをご覧ください。

名称 Das Deutsche Theater ドイツ劇場
竣工 1896年9月26日
場所 Schwanthalerstraße 13, 80336 München
ウェブ https://www.deutsches-theater.de/(ドイツ語)

https://www.deutsches-theater.de/en/ (英語)

補足



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