ボンのBundeskunsthalle(ブンデスクンストハレ/ドイツ連邦共和国美術展示館)にて現在開催中のドイツ仕様に仕上がった「DRESS CODE: DAS SPIEL MIT DER MODE」をご紹介します。 京都で見逃した方はもちろん、すでに楽しまれた方もドイツだけの出展作品が楽しめます。
大規模展「ドレス・コード?─着る人たちのゲーム」展
京都国立近代美術館との共催で公益財団法人京都服飾文化研究財団(KCI)が2019年に開催した大規模展です。 KCIは、2011年にもミュンヘンのハウスデア クンストで「Future Beauty」を開催しています。
日本で開催された様子:「ドレス・コード?」京都展 京都国立近代美術館 2019年
本展は、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、私たちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直すをテーマとしています。
20世紀初頭の紳士服からストリート・カルチャーを吸収した現代服まで、1万3千点に及ぶKCIコレクションから精選した約90点を中心に、アートや写真、映像なども加えた約300点の作品で構成されています。
日本で行われた本展は、2019年には毎日新聞の「美術評論家が選ぶ展覧会3選」に選出され、2020年には企画・構成を担った3名が第15回西洋美術振興財団賞・学術賞を授与されるなど日本国内で高い評価を得ています。
ドイツ DRESS CODE: DAS SPIEL MIT DER MODE
ドイツでの展覧会はコロナの影響で少し遅れたものの、5月23日に無事オープンされました。 9月12日までは毎日開催(*月曜休館をを除いて)しています。
ドイツでは「ドレス・コード?」展をベースにしながら、ドイツ版の特色も打ち出す工夫がなされています。
会場デザインは日本と同じ元木大輔氏で、日本でも利用した展示台に使った銀色の什器=OAフロア、マネキン等も日本から輸入しています。 全体の雰囲気は京都で行われた際のイメージを崩さず、加えて欧州内のアートコレクションに、ドイツだけの展示作品も加え、ドイツらしさも楽しめる展示に仕上がっています。
コロナの影響下で、作品のコンディションや作業進行のために、一部の作品はやむなく出展品を見合わせています。 しかし、先に述べたドイツだけの出展品もあり、新しい世界観を楽しむことが可能です。
ドイツだけの出展作品:
ドイツだけの出展はファインアートが多く、必見です。 欧州といえばファインアートの土壌が根付いた土地。 ファインアートを楽しむ時に大事なことは、たったひとつ。 作品を見て、どのような種類のものでも強い感情を抱けるかどうか、それが自分の考え方や気持ちに何か波紋を落とせば、その作品は心に響いたということになるのではないかと思います。
皆さんの心にもきっと何かが響くはず! 自分にとっての良い作品を探してみてはどうでしょう?
こ他にも、数々の時代を感じる定番モード・ファッションシーンからのドレスはもちろん。 「コスチューム」を身にまとうことで、日常の中の非日常を表現するセルフポートレイト作品シンディシャーマンの作品(1994年、2008年)もあれば、「コロナ禍の新日常・ドレス」ともとれるマスクをテーマにした青山悟の2020年の作品 WHO SAID SO Maskもあり。 見応えのある展覧会に仕上がっています。
DRESS CODE: DAS SPIEL MIT DER MODE(独) | |
会場 | Bundeskunsthalle(ブンデスクンストハレ) Museumsmeile Bonn Helmut-Kohl-Allee 4 53113 Bonn |
会期 | 2021年5月21日~2021年9月12日 *毎週月曜休館 |
料金 | 大人 12EUR〜 学生・割引 8EUR〜 |
備考 | *入場は予約制 *会期は変更する可能性があり |
詳細・問合せ | 会場の新型コロナウイルス感染症対策 開館時間、関連イベントなど最新情報 美術館HP |