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ドイツで身近な人が亡くなったら?葬儀マナーから死亡手続き・日本への届出・相続まで

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ドイツで身近な人が亡くなったら?葬儀マナーから死亡手続き・日本への届出・相続まで

ドイツで家族やパートナー、友人など身近な人が亡くなったとき、突然のことと悲しみで戸惑う方は少なくありません。ドイツでは葬儀や埋葬に関する法律が州ごとに異なります。さらに、日本人の場合はドイツでの手続きに加えて、日本側への届出も必要です。

この記事では、死亡確認から葬儀、日本への死亡届、相続の注意点までを、まとめました。葬儀に参列する際のマナーも紹介します。


身近な人が逝去、まず何をすればいい?

死亡後のおおまかな流れは次のとおりです。

    1. 医師による死亡確認
    2. 葬儀社(Bestattungsunternehmen)へ依頼
    3. 身分登録局(Standesamt)で死亡登録
    4. 死亡証明書(Sterbeurkunde)を取得
    5. 火葬・土葬、葬儀を手配
    6. 日本国籍の場合は、日本側にも死亡届を提出(死亡を知った日から3か月以内)
    7. 銀行、保険、年金、賃貸契約などを整理
    8. 相続手続きを確認(相続放棄は原則6週間)
※制度は変更されることがあります。最終的には葬儀社・在外公館・専門家にご確認ください。(2026年現在の情報)

医師による死亡確認

病院や介護施設で亡くなった場合は、施設側が医師の手配などを行います。自宅で亡くなった場合は、医師による死亡確認が必要です。

その後の手続きは、葬儀社に依頼できることが多いため、家族だけですべての役所を回る必要はありません。

葬儀業者(Bestatter)に依頼する

葬儀社には、次のような手続きを依頼できます。 遺体の搬送、身分登録局への届け出、死亡証明書の取得、火葬・埋葬、墓地との調整など。

覚えておきたいドイツ語

日本語 ドイツ語
葬儀社
(会社名・事業者)
Bestattungsunternehmen
葬儀社
(葬儀を扱う人・業者))
Bestatter
埋葬・葬儀
(手続き全般)
Bestattung
葬儀・追悼式 Trauerfeier
身分登録局
(戸籍局)
Standesamt
死亡証明書 Sterbeurkunde

 

日本人が葬儀社に確認しておきたいこと

  • 日本語または英語で対応できるか
  • 日本への遺体・遺骨搬送に対応できるか
  • 日本の死亡届に使う死亡証明書を何通取得できるか
  • 費用の総額はいくらになるか

料金は地域や葬儀の内容によって大きく異なります。葬儀社の料金だけでなく、火葬場、墓地、式場などの費用を含めた見積もりを確認しましょう。

身分登録局(Standesamt)で死亡登録、死亡証明書(Sterbeurkunde)を取得

ドイツでは、亡くなった人の情報を身分登録局(Standesamt)に登録します。登録後に発行されるのが、死亡証明書(Sterbeurkunde)です。

死亡証明書は、銀行、保険、年金などの手続きのほか、日本への死亡届にも使います。必要な通数を葬儀社や身分登録局に確認し、複数部取得しておくと便利です。

亡くなった方や申請する方が外国籍の場合は、パスポートや出生証明書、婚姻証明書など、家族関係を確認できる書類を求められることがあります。

日本人が亡くなったら、日本にも死亡届を

亡くなった方が日本国籍の場合、ドイツで死亡登録をしただけでは手続きは完了しません。日本の戸籍にも死亡の事実を届け出る必要があります。

日本人が国外で亡くなった場合の死亡届は、死亡を知った日から3か月以内に提出します。提出先は在外公館(大使館・総領事館)か、本籍地の役場です。

一般的に必要な書類は次のとおりです。

  • 死亡届
  • 死亡証明書(外国語の場合は、翻訳者を明記した日本語訳を添付)
  • 亡くなった方のパスポート
  • 届出人の本人確認書類

在ドイツ日本国大使館の様式では、届書と死亡を証する書面は、それぞれ原本1通と写し1通の提出とされています。必要書類や提出方法は公館によって異なる場合があるため、管轄する在外公館の最新の案内を確認してください。

実例:死亡証明書の発行が大幅に遅れ、約3か月近くかかったため、日本への届出が間に合うか不安になったケースがあります。期限に間に合わない可能性がある場合は、慌てずに早めに管轄の日本大使館・総領事館へ連絡して相談しましょう。

日本で火葬・埋葬したい場合

「ドイツで亡くなったけれど、日本に遺体や遺骨を戻したい」という場合は、通常より手続きが複雑になります。

  • ドイツで火葬して遺骨を日本へ持ち帰る
  • 遺体を日本へ搬送して日本で火葬する

選択肢はふたつ、どちらを選ぶかで、必要な手続きが異なります。

日本への搬送を考えている場合は、早い段階で葬儀社と在外公館、日本側の自治体に相談しましょう。

火葬・土葬、葬儀を手配

ドイツには、全国共通の埋葬期限はありません。各州の法律で定められています。

在住者の多いバイエルン州とNRW州を例に紹介します。最新の規定は、亡くなった場所の市区町村の窓口か葬儀社で必ず確認してください。

州 埋葬のルール
バイエルン州 ・土葬または火葬は、死亡確認から8日以内(土日祝は数えない)
・原則として、死亡から48時間が経過するまで埋葬できない(例外あり)
・火葬後の遺灰は、3か月以内に埋葬
NRW州 ・原則として、土葬または火葬は死亡から10日以内
・火葬後の遺灰は、原則6週間以内に埋葬

 

土葬(Erdbestattung)にするか、火葬(Feuerbestattung)にするか

ドイツは土葬か火葬かを選べます。火葬後は、骨壺を墓地に埋葬する骨壺埋葬(Urnenbestattung)のほか、地域によって樹木葬なども選択できます。

ただし、遺灰を自宅に置いたり、自由に散骨したりできるとは限りません。埋葬方法についても、州や墓地の規則を確認する必要があります。

遺骨を持ち帰ることはできる?

原則として、遺骨(遺灰)は墓地に埋葬する必要があり、自由に自宅で保管することは認められていません。ただし、州によって例外があります。

たとえば、ラインラント・プファルツ州では、私的な遺骨の保管が認められる方向で法改正が報じられています。ブレーメン州では、条件付きで私有地などへの遺灰の散布が認められています。

日本や海外へ遺骨を持ち帰る場合は、必要な書類や許可が州や状況によって異なります。葬儀社と在外公館に早めに相談しましょう。

ドイツのお葬式 参列する時のマナーと注意

ドイツと日本の違いは、葬儀の流れから違っています。日本で一般的な「通夜→葬儀→火葬」という流れとは異なり、ドイツでは葬儀・追悼式(Trauerfeier)の後、墓地へ移動して埋葬する形式がよく見られます。

教会で行う場合もあれば、墓地の礼拝堂や葬儀施設で行う場合もありますが、宗教式でない葬儀では、故人の人生を振り返るスピーチや音楽などを中心に進めることもあります。

音楽が好きな故人の場合は、ミュージシャンや楽団が葬儀の場で演奏することもあります。

教会での式では、立つ・座るなど周囲に合わせれば問題ありません。宗教上の儀式については、信徒でなければ無理に参加する必要はなく、故人を偲ぶ気持ちだけ表明しておきましょう。

参列するときの服装

日本のように全員が同じ喪服を着る必要はありませんが、黒、濃紺、グレーなどの落ち着いた服装が一般的です。男性ならダークスーツ、女性なら黒や濃色のワンピースやスーツなどが無難です。

案内状に「明るい服装で」「故人の好きだった色で」などの指定があれば、それに従います。

子どもは、喪服を用意する必要はありません。落ち着いた色・柄の服であれば、靴が運動靴でも問題ありません。

夏でも、教会の中は冷えることがあります。冬は屋外での埋葬もあるため、防寒をしっかり準備しておきましょう。

香典は必要?

日本のような全国共通の香典文化はありません。地域や家庭によっては、供花としてお葬式用花輪(Trauerkranz)を送る、お悔やみカード(Trauerkarte)にお金を添えることがありますが、必須ではありません。葬儀案内に従いましょう。

お葬式用花輪の手配は、葬儀会社や花屋を通じて頼み、送ってもらうように手配します。高額になることもあるため、お悔やみ用の御花(Trauerstrauß)をアレンジしてもらって持っていくこともできます。自分が住んでいる地域だとどこに頼むのが良いか、など調べておくと良いかもしれません。

もし、葬儀案内に 「Statt Blumen … (花の代わりに……)」と書かれている場合は、指定された団体への寄付を希望していることもあります。

葬儀後の集まり「Leichenschmaus」

葬儀の後、参列者が集まってコーヒーや軽食を取りながら故人について話すことをLeichenschmausと言います。

案内に「anschließend gemeinsames Kaffeetrinken(その後、皆でコーヒーを飲みます)」などと書かれていたら、葬儀後の集まりへの参加を意味します。

この集まりでは、故人との縁や思い出話をお互いに話したりして、偲びます。日本だと精進落としに近い感覚かもしれません。

お悔やみの言葉

遺族、親しい相手に、どうお悔やみを伝えれば良いのかと考えてしまうこともありますが、ドイツ語で短くお悔やみを伝えるだけでも気持ちは通じるのではないでしょうか。

表現や対象 お悔やみの言葉
丁寧 心よりお悔やみ申し上げます
Mein herzliches Beileid.
親しい相手に 本当に残念です/お気の毒です
Es tut mir sehr leid

 

葬儀費用と相続

葬儀の前後にかかる費用は、主に葬儀社、火葬、墓地、式場、花代があります。

葬儀の前後にかかる費用には、主に葬儀社、火葬、墓地、式場、花代があります。地域や内容による差が大きいため、具体的な金額は個別の見積もりで確認してください。

契約や口座の整理

死亡後は、葬儀のほかに、故人の銀行口座、保険、年金、賃貸契約などの整理も必要です。

事前に把握しづらいものもあれば、見つけ次第すぐに解約の準備ができるものもあります。死亡証明書は、これらの手続きにも使うため、多めに取得しておくと安心です。

相続について

特に注意したいのが、相続放棄(Erbausschlagung)です。ドイツ民法(BGB)では、相続放棄の期限は原則6週間です。期間は、相続人が相続の発生と自分が相続人であることを知った時から始まります。

例外として、被相続人の最後の住所が外国のみだった場合、または相続人が期間開始時に外国にいる場合は、6か月です。ドイツに住んでいる方がドイツで亡くなった家族の相続人になる場合は、通常は原則の6週間が当てはまります。

日本と比べて期限が非常に短いため、相続放棄を考えている場合は、すぐに遺産裁判所(Nachlassgericht)か専門家に相談しましょう。

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在外邦人が心がけておくこと

年齢、健康状態にかかわらず、不測の事態で命を落としてしまうことがあるかわかりません。万が一、自分が海外で亡くなってしまった場合、海外での葬儀は、手続きだけでなく言葉や文化の違いもあり、家族にとって大きな負担になります。

だからこそ、いざというときに備えて、危篤状態になった時には、延命をして欲しいかどうかの意思表示、ドイツで最初に連絡して欲しい人の名前と連絡方法、管轄の日本公館、葬儀社、家族の連絡先を日本語とドイツ語(または英語)両方で、どこか分かりやすい場所に記して、残しておくことをおすすめします。


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