季節のめぐみをいただこう! ドイツ4月の野菜と果物

急に温かくなって、半袖半ズボンで街を闊歩する人を見かけた翌日、急に冷え込んでダウンジャケットを着ることも珍しくない、ドイツの4月。この変わりやすいお天気は、ドイツ語で「ラウニッシュ Launisch(不機嫌な)」と呼ばれて有名です。そんな天気でもあちこちで季節の野菜が収穫されています。

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Gemüse : 4月が旬の野菜

ホウレンソウ(ドイツ語:Spinat  シュピナート)

©️Pixabay-MaelAmber

南西アジアが原産と言われるホウレンソウは、ムーア人の征服者を通じて8世紀ごろにでスペインにもたらされ、そこからヨーロッパの他の地域に広まったと考えられています。

14世紀には、博物学者で植物学者でもあったコンラート・フォン・メゲンベルクの著作『自然についての本』(「Book of Nature」)で最初に書面で言及されています。

15世紀以降、ホウレンソウは中央ヨーロッパに、より広まりました。

ドイツ料理では、伝統的に卵(目玉焼きまたはポーチドエッグ)とジャガイモと一緒にピューレ状で食べられることの多いホウレンソウ。

©️Pixabay-RitaE

以前はほとんど冷凍食品としてしか見ることがありませんでしたが、ここ15年ほどは、シーズンになると新鮮な葉っぱがビニール袋に入って売られているのを見かけることも多くなりました。

ホウレンソウのシーズンですが、3月から5月にかけて種まきされ、30日~50日後に収穫されるの春蒔きのものと、9月に種をまいて、11月から4月にかけて収穫される秋蒔きのものとがあります。4月はちょうど春蒔きもののおいしい季節です。

ドイツ人の中には、調理済みのホウレンソウで一度冷めたものを温め直して食べることを忌み嫌う人もいますが、これは、ホウレンソウに多く含まれている硝酸塩*が、調理後時間があって亜硝酸塩に変換し、そこから発がん性のニトロソアミンが発生する可能性があるからのようです。 *硝酸塩自体は有害ではない

調理済みのホウレンソウは早めに食べきる、というのが良いようです。

また、ある程度の年代の人だと、ホウレンソウといえばポパイ! という方もいらっしゃるかと思いますが、この緑の野菜を食べて筋肉ムキムキになるというのは、学術的にも証明されました。

オーストラリアのエディスコーワン大学栄養研究所のMarc Sim氏らによる研究によると、ほうれん草やレタスなどの硝酸塩が豊富な葉物野菜を多く摂取している人は、摂取していない人に比べて、高齢になっても筋力や身体機能が高いことが明らかになりました。

それも、身体活動量に関係なく、筋力が増強される可能性が示された、ということですので、人生100年時代を健康に生き切るためにも、ホウレンソウをたくさん食べたいものです。

アスパラガス(ドイツ語:Spargel  シュパーゲル)

©️Pixabay-MahdiFleckner

ちょうど日本のタケノコのように、春のドイツではこれを食べないと! とばかりに珍重される野菜がアスパラガス。

それも地中で日の光を当てずに育てた白いホワイトアスパラガスが有名ですね。

現代のドイツでは、アスパラガスといえば、ほぼ白いものを指すようになっていますが、もともとはグリーンのアスパラガスが古くから知られていたようです。

南および中央ヨーロッパや、北アフリカ、中東などの温暖な地域に広く自生していたといわれるアスパラガスは、中世までは主に薬用植物として使用されていました。

それは股関節の問題と黄疸を防ぐという効能のほか、避妊薬、そしてポテンツを高める効果があるとして使用されました。

この野生のアスパラガスを野菜として育てるようになったものが、グリーンアスパラガスです。

©️Pixabay-publicdomainpictures

グリーンアスパラガスは地表に生えていて、それは日光が当たってグリーンになるわけです。その茎はホワイトアスパラガスよりも細く、味わいも濃くなります。

一方、ホワイトアスパラガスは、伸びる前にその上に土をかぶせて育てるので、火の光が当たらず、光合成が妨げられて白いままになります。

©️Pixabay-PeterH

白アスパラガスが十分に伸びて、その上にかぶせた土に細かいひびが入ると、収穫の合図です。

©️Pixabay-Jai79

約25 cm下まで土を掘り、ドイツ語でシュパーゲルメッサー(Spargelmesser)と呼ばれる特別に作られたナイフで下端が切り取られます。ドイツ語では、この作業を「切る schneiden」と呼ばずに、「刺す stechen」と呼びます。

このシュパーゲルメッサ―も、先がV字になっているもの(燕尾型)と、まっすぐになっているブラウンシュバイク型など、産地により、使用するナイフのフォームが異なるようなのが、萌えポイントではないかと思います。

今日でも、アスパラガスの収穫作業はほとんどの場合手作業で行われていますので、アスパラガスが高価格なのもご理解いただけるでしょう。シーズンには、ドイツ全国で1万人のアスパラガス収穫作業員が働いているということです。

アスパラガスには、マグネシウム、鉄、ナトリウム、カリウムなどのミネラルも多く含まれており、ビタミンB1、B2、C、E、ベータカロチン、葉酸が豊富です。これは、神経細胞の成長に良く、フリーラジカルからも保護する効果があります。

ちなみに、グリーンアスパラガスは、光に当たって成長することで、さらに多くのビタミンCとベータカロチンを生成できるため、より健康的です。脂肪分はなく、100グラムあたりのカロリーはわずか20 kcalで、理想的なダイエット食品といえるでしょう。

国連食糧農業機関FAOによると、2019年には世界中で9,432,062トンのアスパラガスが収穫されました。

 4月が旬のハーブ

パセリ(ドイツ語:Petersilie  ぺタージリエ)

©️Pixabay-gulzerHossain

日本では葉っぱがくるくると縮れているカーリーパセリ (curly parsley)が一般的ですが、ドイツでは、イタリアンパセリと呼ばれる平たい葉のものをよく見かけます。

©️photoAC-mochi0830

ドイツ語ではぺタージリエ(Petersilie)が一般的ですが、オーストリアやバイエルンの一部ではぺタージㇽ(Petersil)と呼ばれたり、他にもペターレ(Peterle)、ペターリ(Peterli)、ペターリング(Peterling)、ペターグリュン(Petergrün)などと呼ばれることもあります。

南イタリアまたはアルジェリアが原産といわれるセリ科の2年草で、葉だけでなく、根も食用とされ、煮込んでシチューやクリームスープ、生のものをすりおろしてサラダにするなどして、使われます。

©️Pixabay-Biea-tabbouleh

どちらかというと、肉料理の飾りつけとして、脇役扱いが多いパセリですが、主役級にパセリの葉を大量に使うレシピとしては、タブーリがおすすめです。




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