ドイツの本格的な春は黄色で始まります。3月末頃から4月末にかけて街角を彩るレンギョウの鮮やかな黄色の花は、春の訪れの喜びを告げてくれます。1年を10の季節に分けるフェノロジカル・カレンダーで、「冬」「春先」に続いて「初春」と呼ばれる季節についてご案内します。
ドイツにおけるフェノロジカル・カレンダーは、1年を10の季節に分けます。
春は3つあり、「春先(Vorfrühling フォアフリューリング)」に続く季節が「初春(Erstfrühling エルストフリューリング)」で3月下旬ごろから始まります。
鮮やかな黄色の花は、春の訪れの喜びを告げてくれます。
ヤナギ、ヤブイチゲ、スモモ、カエデ、水仙、チューリップ、スクイル、サクランボ、プラム、グーズベリー、スグリ、ナシ、タンポポなどが一斉に花開く様子は、心躍るものですね。
鮮やかな黄色のレンギョウ、ドイツのあちこちで見られるモクセイ科の観賞用の低木で、地方によって「黄金の雨(Goldflieder ゴールドフリーダー)」「黄金の鐘(Goldglöckchen ゴールドグレックヒェン)」などとも呼ばれます。
植物や動物の観察を通じて気候変動を測定する科学であるフェノロジー(生物季節学)においては、代表的な春の指標植物として、その開花時期が注目されている植物のひとつですが、近年の気候変動はレンギョウの開花時期に影響を及ぼしています。
地球温暖化が目下進行中の影響下、レンギョウの開花はより早く始まる傾向があります。 1950年代初頭のドイツ北部のレンギョウは、平均して4月上旬から中旬に最盛期を迎えましたが、現在ではこの時期は、3月末に移行しました。 2020年のラインラント地方では、2月末に開花したこともあります。
ヤブイチゲは、キンポウゲ科の植物で広く温帯ユーラシア大陸に分布しています。落葉樹の森などに白い絨毯のようになって群生している姿が見かけられます。
水仙は春の訪れを知らせてくれる花のひとつです。まだほとんど何も咲いていない庭や公園の日当たりの良い場所に彩りをもたらしてくれます。
ドイツでは別名「イースターの鐘(Osterglocken オスターグロッケン)」ともとしても知られている水仙は、ヒガンバナ科の球根植物で、中央ヨーロッパで東洋風の植物を用いたガーデニングの文化が盛んだった1560年から1620年にかけて、チューリップやヒヤシンスとともに、重用された植物です。
現在でも、球根栽培で有名なオランダで、チューリップやグラジオラス、アイリス、クロッカス、ユリとともに水仙も盛んに栽培されています。
(写真:Insektenkast(インセクテンカスト)と呼ばれる昆虫用の営巣箱)
(例:ナス、バジル、フレンチビーンズ、ペッパー、トマト、カリフラワー、ブロッコリー、タイム、ローズマリー、コールラビ、ナスタチウム、マジョラム、セロリ、きゅうり、カボチャ、メロン、ズッキーニ、スイートコーン、芽キャベツ、サボイキャベツ、赤キャベツ、レモンバームなど)
(例:レタス、コールラビ、グリーンアスパラガス、キクイモ、ジャガイモ、タマネギ、ニンニクなど)
(例:レタス、ほうれん草、サルシファイ、チャービル、コールラビ、エンドウ豆、ネギ、ニンジン、フダンソウ、ディル、ルリヂサ、セイボリー、チャイブ、クレス、大根、パセリ、ビートルート、パセリなど)
(例:レモンバーム、ラベージ)
(例:オリーブ、キョウチクトウ、イチジク、ローズマリーなど)を、越冬場所から少し外気に当たる場所へ移動させる。
(例:インパチエンス、キンギョソウ、カーネーション、サマーアスター、ジニアなど)
(例:スイートピー、コレオプシス、アオイ、マリーゴールド、デルフィニウム、矢車草、ポピー、ゴールデンポピー、カスミソウ、ヒマワリ、ヘリクリサム、キャンディタフト、マリーゴールド。
(例:アスターまたはコーンフラワー)