季節のめぐみをいただこう! ドイツ9月の野菜と果物

9月は秋の始まり。そして秋は収穫の季節です。9月から11月にかけて、豊かな秋の実りが市場をにぎわせます。9月にドイツおよびヨーロッパで収穫される果物、ナッツ類、野菜、サラダ、ハーブの一部をご紹介します。

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Obst & Nuss:9月が旬の果物&ナッツ

秋の果物・ナッツ©️Pixabay_Jill Wellington

果物(Obst オブスト)は、生でも人間が食べることができる、木本植物、および多年生植物の果実またはその一部(種子など)の総称です。

ドイツでは、2008年の調査によると、果物および果物製品(フルーツジュースを除く)の1日あたりの平均消費量は、男性が230グラム、女性が278グラムとなっています。

また、ナッツ類もドイツ語ではナッツフルーツ(Nussfrüchte ヌスフルフテ)またはシェルフルーツ(Schalenobst シャーレンオブスト)とも呼ばれ、フルーツに総称されることもあります。

ドイツにおけるナッツの一人当たりの平均消費量は、2019年で約2.5キロだそうです。

ナッツには多くの貴重な脂肪酸、ビタミン、ミネラルが含まれているため、これから来る暗く寒い季節を、明るく過ごすことができます。旬のスーパーフードNo.1!と言えるでしょう。

ツヴェッチゲン(スモモの一種)(Zwetschgen、ツヴェッチゲン)、(オーストリアではZwetschke、ツヴェッチケ、とも言う)

©️Pixabay_S. Hermann & F. Richter

夏の終わりから秋にかけて、ドイツのケーキ屋さんやパン屋さんに出回る魅惑のスイーツ、ツヴェッチゲンダッチ(ツヴェッチゲンクーヘンと呼ばれることも)。

©️Pixabay_Silviarita

たっぷりのホイップクリームといっしょにいただくと、至福の人と気が味わえるこのお菓子の主役はもちろん、ツヴェッチゲンと呼ばれるスモモ(プラム)の一種のフルーツです。

プラムにはなんと2000種類を超えるいろいろな種類があるそうですが、その中でもこのツヴェッチゲンは、丸いプラムとは異なり、オリーブの実を大きくしたような楕円形をしているのが特徴です。

また、果肉も普通のプラムに比べしっかりとしており、種離れもよいので、お菓子作りに適しているのですね。

濃い紫の実は、多くの場合、白いワックスの層で覆われています。これは実が乾燥するのを防ぐためです。食べる前にこれをよく洗い落としましょう。

マルメロ(Quitte、クィッテ)

©️Pixabay_HelgaKattinger

マルメロ、またはカリンというフルーツの名前は、聞いたことはあっても、日本ではスーパーや八百屋さんで見かけることは少ないと思います。ドイツではクィッテ(Quitte)と呼ばれて、時々ですがスーパーの果物コーナーで見かけることもあります。

このバラ科に属する果物、マルメロの季節は9月から11月にかけて。ドイツ語の名前クィッテは、ギリシャ・ラテン語の malum cydonium(マルム・キドニウム「キドンのリンゴ」の意)に由来するといわれます。

また、マルメロは、ドイツ語でジャムを意味するマルマラーデ(Marmalade)の語源ともいわれ、果実を砂糖と一緒に煮てコンポートやゼリー、ジャム、あるいは果実酒などに加工したものは、懐かしいおばあちゃんの味として、ドイツ人に好まれています。

逆に、生の果実は芳香はありますが酸味が強く、繊維質も硬くタンニンを多く含んでいますので、生食には向きません。

栗(Esskastanien、エスカスターニエン、または Edelkastanien、エーデルカスターニエン、Maroni、マローニ)

©️Pixabay_UlrikeLeone

秋の味覚として日本でも愛されている栗は、他の種類のナッツとは対照的に、脂肪分が非常に少ないです。高温で澱粉が糖分に変わるので、じっくりと火を通すことで甘味がまします。また、生の栗は粉に挽くことができ、この粉はグルテンを含まないため、グルテンアレルギーを持つ人々に適しています。

栗には幅広い用途があり、皮をむいた栗や栗のピューレは半製品として生産されています。この時期はスーパーなどでも、真空パックに詰められた加熱済みの剥き栗を見かけます。

レストランなどでは栗は、同じく季節の食材であるゲームの副菜として使用されていることが多いですね。

さて、一般にドイツで単に「カスターニエン」というと、街路樹としてもよく植えられているセイヨウトチノキの実をさすことが多く、そのつやつやした茶色の実は視覚的にもとても魅力的なので、よく幼稚園児が道で拾い集めてはポケットに詰め込んでいるほほえましい姿をみかけます。

©️Pixabay_Willi Heidelbach

ただ、こちらの「カスターニエン」は、サポニンなどの有毒物質を含んでいるので、生では食べないようにしてください。

また煮込んで出た汁を飲むと健康になる・・・と言って飲む人もいるようですが、非常に苦くて不味いのでオススメはしません。

Gemüse : 9月が旬の野菜

©️Pixabay_S. Hermann & F. Richter

野菜(Gemüse ゲミューゼ)は、野生植物または栽培されている植物の可食部の総称です。

多くの場合、1~2年生の草本の葉や塊茎、茎または根で、それらを生のまま、加熱調理して、または保存食として楽しむことができます。

野菜は、ビタミン、ミネラルなどが豊富で、主に補完食品として消費されることが多いですね。カロリーが低いというのも嬉しい特徴のひとつで、ダイエットの強い味方です。また、野菜は繊維質も多いので、消化に際し重要な機能を果たします。

9月の野菜は、カボチャ特集です。

カボチャ(Kürbis、キュルビス)

©️Pixabay_Susanne Jutzeler, suju-foto

世界中に1000種類以上あるといわれるカボチャ。ドイツでは一般的に、食用と装飾用のカボチャが区別されています。食用のカボチャはおいしい料理として食卓を彩りますが、装飾用のカボチャはハロウィンのデコレーションとして、窓枠や前庭を飾ります。

米国では、伝統的に特定のイベント(感謝祭など)でパンプキンパイが食べられるほか、
カボチャのスープを作るためにカボチャを使用することも一般的です。

ドイツでもカボチャのスープは人気で、ちょっと底冷えする秋の日などにショウガをきかせたカボチャのスープをいただくのは、体も心もあたたまり、いいものです。

カボチャは、実だけではなく種も利用範囲が広いです。種子をそのままローストしたものをスナックとして食べたり、カボチャの種油(Kürbiskernöl、キュルビスケアンウェール)もグルメな人々の間で好まれており、オーストリア、シュタイアーマルク州のものが有名です。

純粋に装飾用のカボチャだけではなく、食用のカボチャをくり抜いてハロウィンのランタンに変えるアメリカの習慣は、過去20年ほどでドイツでも知られるようになりました。

©️Pixabay_Benjamin Balazs

もう1つのドイツでも以前から一般的な習慣は、できるだけ大きなカボチャを作ることです。以前の世界記録は、1,054.01 kgだったそうですが、2016年10月2日にルートヴィヒスブルクで重量が1190.5 kgあるカボチャが記録され、現在の世界記録となっているそうです。

以下に、ドイツでよく見かける食用のカボチャの種類をご案内します。

Hokkaido (ホッカイドー)

©️Pixabay_RitaE

鮮やかなオレンジ色の皮が印象的なホッカイドー(Hokkaido)カボチャ。

この皮は加熱すれば柔らかくなり、いっしょに食べられます。ひと玉の大きさは直径15センチから25センチ、重さは約0.5キロから1.5キロと手ごろな大きさです。果肉はあまり繊維分がなく、こっくりとした栗のような香りが特徴です。ドイツでは、スープにしてよく食べられていますが、生でサラダにしてもよいそうです。

Moschus-Kürbis(モーシュース・キュルビス)またはMuskatkürbis(ムスカート・キュルビス)

©️Fruit of Cucurbita moschata “Courge musquée”. Attribution: Spedona

南アメリカ原産と言われる、モーシュース(またはムスカート)・カボチャは、茎の部分が硬く、果皮が丸く波打っています。色は、明るい緑から濃い緑、またはクリーム色の斑点があったり、全体に白っぽかったりとバリエーションが豊富です。皮は厚く、耐久性があり、果肉は黄色っぽいものから明るいオレンジ色、そして濃いオレンジ色まで、やはり様々。

ムスクまたはナツメグ・カボチャと呼ばれるその名前の由来は、その果肉の心地よいスパイシーな香りのためです。

重さは最大40キロになる品種だそうですが、スーパーに出回っているのは、2~3キロのものが多いように思われます。スープやピューレ、キャセロールやオムレツなど、さまざまな方法で使用できます。香りづけにはナツメグや唐辛子が最適です。

Butternuss(ブッターヌス)またはButternut(バターナッツ)

©️Pixabay_David Mark

薄いベージュで、ヒョウタンを思わせる長細い形状のバターナッツ(Butternut)カボチャは、その名にふさわしく、バターとナッツを思わせる味がし、果肉も柔らかくクリーミーです。そのため、このカボチャはピューレやスープとしてだけでなく、酢漬けのピクルスにしたり、グリルやフライにも適しています。バターナッツカボチャは、ニンニク、カレー、唐辛子、新鮮なハーブなどとの相性も良いです。

また、パイやプディングなどのデザートにも最適です。

Bischofsmütze(ビショーフスミュッツェ)またはPattison(パッティソン)

©️United States Department of Agriculture  / https://de.wikipedia.org/wiki/Patisson#/media/Datei:PetitPanSquash.jpg

薄緑色あるいは白っぽい円盤のような形をしたこのカボチャは、その特殊な形状のため、「司教の帽子(Bischofsmützeビショーフスミュッツェ)」や「トルコのターバン(Türkenturban、トュルケントゥアバン)」と呼ばれたりもします。他に「UFOカボチャ」という呼び方もあるそうですが、とにかく装飾的で「映える」カボチャです。

直径10センチから25センチ、最大では3キロほどになる品種だそうですが、市場などでは小ぶりなものを見かけることが多いようです。しっかりとしたジューシーな果肉は、グリルやフライに適しています。甘くてスパイシーな香りがします。

Early Harvest(アーリー・ハーベスト)

©️Pixabay_Ulrike Leone

アーリーハーベスト(Early Harvest)は、典型的なハロウィーンのためのカボチャと言われています。オレンジ色で、サイズはいろいろ。皮は固めなので、くりぬいてジャックオーランタンを作る時は、手元にお気を付けください。

くりぬいた果肉は、スープやケーキ、ピューレなどに使えます。ランタンとして使わない場合は、ひき肉のフィリングを詰めてオーブンで焼くと、食べ応えのあるハロウィンのディナーになります。

Sweet Mama(スイート・ママ)

果皮は濃い緑色で、直径約30cmほど。日本の栗かぼちゃに近い、ほくほくとした味わいのある有名品種です。保存がきき、香りがよく、ナッツのような味がするので、ドイツでも人気があるそうです。

人気があって有名な割には、なぜか身近なスーパーではなかなか見かけない品種でもあります。(ミュンヘンでは以前、ヴィクトゥアーリエンマルクトで買えたのですが・・・)

ドイツではスープなどに利用されるようですが、せっかく手に入ったら、ここはひとつ日本風に、しょうゆとみりん、お酒、砂糖で煮物にしていただきたいところです。




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